ビットコインはその価値を鰻登りにあげています。しかし、ビットコインの運用はこれまで順風満帆であったわけではありません。大きな危機と言われるのが、ビットコイン史上最大の事件の一つ「マウントゴックス事件」の発生です。2014年、ビットコイン取引所の1つだったマウントゴックスが突然閉鎖したことで、一時的にビットコインで大きな混乱が生じました。この危機を教訓として仮想通貨の世界に変化は生じたのでしょうか。

補償制度の実施は道半ば

国内の銀行には預金保証制度が存在します。定期預金や利息のつく普通預金などを利用している場合、1銀行1預金者あたり元本1000万円まで保証されます。なので、仮に銀行が破綻したとしても、一銭も手元に残らないというような状況にはなりません。

一方で、仮想通貨には、銀行のように預金補償制度はまだ整備されていません。マウントゴックス事件後に補償制度の充実を求める声もありましたが、法律で規定するなどの処置は行われていません。

各取引所の自主的な対応に完全に任せている状態です。そのため、取引所によって補償制度への温度差があります。

しかも、取引所によっては預金補償制度らしきものを実施・発表していますが、まだまだ銀行の預金補償制度には程遠いものが多い印象です。実際に預金が保証されるのか不透明な取引所もあれば、制度を発表しただけで実施未定としている取引所もあります。

第2のマウントゴックス事件が起きる前に

マウントゴックス事件以降、幸いにも日本国内では取引所の閉鎖は起きていません。しかし、いつ第2のマウントゴックス事件は起きてもおかしくない状況にあります。

隣国の韓国では2017年12月に取引所ユービット(運営:ヤピアン)が閉鎖しています。ハッキング攻撃を受けて約2割のコインが流失したことで、運営の続行が不可能になったからです。仮想通貨自体のセキュリティーは強いとされていますが、取引所のセキュリティー面の問題が浮き彫りとなりました。

仮想通貨に関連した補償制度がこのまま未整備のままだと、マウントゴックス事件を同じ悲劇を招く結果になります。当時よりもビットコインの価値が上昇していることを考えると、世の中に与えるインパクトはマウントゴックス事件とは比べ物にならないかもしれません。

このように仮想通貨関連の補償制度は道半ばです。現状では取引所の閉鎖も含めて投資だという認識をもっておいてください。これから仮想通貨の取引所で口座を開設する際には、補償制度の有無等を判断軸にするといいでしょう。